風評に科学の真実が負ける現実からは逃れられない
今こそこの言葉が大事やぞ。 pic.twitter.com/TPEcaAMCHz
— djiro@手洗いグマとうがい悪魔 (@djiro_politico) January 25, 2020
石原慎太郎「風評の前に科学の真実が負けてしまうのは文明国として恥」
刺さる言葉だなーと。
しかし、科学の真実を理解できるほどの知性をほとんどの人は持ち合わせていない現実がある。
私もそうだし、きっとあなたもそうだ。
ツイッターでリツイートされてきた偽の情報を安易に信じてしまったことはある。
もし「私はフェイク情報に騙されたことがない」と言う人がいたら、その人はあらゆる風評の元凶だろう。
単純に頭が悪くて難しいことが分からない。
頭はいいけど専門外の分野のことは分からない。
何も分からないのに分かっている気になっている。
そもそも、言葉を正確に理解する能力を持っていない人がほとんどだ。
たとえば、こんな例。
この言葉の意味を一瞬で正確に理解できる人は意外と少ない。
この言葉を聞いて「グリーンランド=デンマーク」だと頭で処理する人がほとんど。
その土地の領土の話なのでまだイメージしやすく間違える人も少ないはずだが、
もっと抽象的な話だったり、専門的な話になると、ほとんどの人が「=」だと勘違いしてしまう。
「AはBだ」と聞いたら「A=B」だと思っちゃうわけ。
0.01秒で「A⊆B」と理解できる人は相当頭のいい人だけ。
記号の意味はここ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E5%88%86%E9%9B%86%E5%90%88
風評はこのような「日本語の論理学を理解できない人」によって広められるケースが非常に多いように思う。
最初の誤解が感情を生み、その感情を肯定するための情報処理を永遠に行い続けるのが人間の認知行動。
ことさら感情を肯定する情報を集め、感情を否定する情報を曲解し、善意や正義感から風評を拡散してしまう。
我々は愚かな生き物です。
国会などの場では本来そのような風評に基づいた議論を行うべきではないけど、支持者が風評を信じていれば議員は支持者を慮り、風評に沿った政策を立案したり、風評を根拠に批判したりする。
悪い意味で民主主義が機能してしまう。
科学の真実は長期的には勝つんだけど、100年程度のスパンでは大敗してきた。
天動説がずっと勝っていた時代もあるし、黒魔術や占い・スピリチュアルが未だにビジネスとして成り立っている。
我々は愚かな生き物です。